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今回はガスコンロの魚焼きグリルの「水なしグリル」の仕組みをご紹介します。

「水なしグリル」には 「水なし両面焼グリル」と「水なし片面焼きグリル」のメリットとデメリットをこちらで紹介しております。→ガスコンロの魚焼きグリルとは?

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魚焼きグリルには「水あり」と「水なし」がある

ガスコンロの魚焼きグリルには「水有りタイプ」のグリルと「水無しタイプ」のグリルがあります。どこに魚焼きグリルのどこに水を入れるのかと言いますのと、焼き網の下の「受け皿」部分に水をいれます。「水なしタイプ」と言うのはこの本来受け皿に水を入れて使用するところ、水をいれなくてしよう出来るため「水なし」と言います。

最近のコンロではほとんど「水なしタイプ」なので、いずれは「魚焼きグリル=水なし」を指すようになるでしょう。

そもそもなぜ魚焼きグリルに水を入れるのでしょうか?

今は主流の「水なしタイプ」で、メーカーによっては「水ありタイプ」の販売をやめています。しかし以前のコンロは魚焼きグリルに「水を入れるのが当たり前」でした。

十数年前の古いコンロや、機能のグレードが低いコンロでは水を入れて魚焼きグリルを使用しますが、グリルの受け皿に水を入れて運んだり、使用後の汚れた水をシンクまで運び捨てなくてはいけません。平たい受け皿に水が入っているため、運ぶ際にはこぼれやすく、この作業がとても面倒でした。

昨今の魚焼きグリルを使用しないと言う方が増えています。この「魚焼きグリル離れ」はこの作業が面倒というものが大きな要因ではと思います。

では、なぜこんな面倒な作業をしてまでグリルの受け皿に水を入れる必要があるのでしょうか?

受け皿に水が入っていないと発火する危険性がある

グリルで魚やお肉などを焼いていると、高温になった油が下にポタポタ垂れていきます。その垂れた高温の油が受け皿に落ちそのまま加熱していくと、下に溜まった油が発火温度に達し発火する危険性があります。

このことから、調理火災の原因になるので、グリルの受け皿には水を入れています。油が下に垂れた時に水により油の温度を冷やす効果があり、発火しないようにしているのです。

水のおかげで「煙」も出ない

このように発火を未然に防いでいるのですが、水をいれる効果はそれだけではなく、煙の抑制効果もあります。水を入れずに魚焼きグリルを使用した場合、高温の油が受け皿に落ち大量の煙がでることでしょう。

七輪でサンマを焼いている画を想像してもらえばわかるように、サンマの油がシミだし高温の炭に触れることで大量の煙が立ち上がっています。このように高温の油を水で冷ますことで煙も抑制しているんですね!

煙は「ニオイ」のもと

特に煙は家中に広がるとともに、「ニオイ」も一緒に拡散していきます。通常魚を焼くと家が魚を焼いたニオイで充満していまいますが、もし、水が無かった場合はもっと酷く煙とニオイが充満してしまうことでしょう。

水を入れない魚焼きグリルを開発

このように魚焼きグリルの受け皿に入れる水の役割は、「発火予防」と「煙抑制」さらに「匂いの充満を抑える」というとても大事な意味があります。

重要な意味がありますが、準備と掃除が面倒

しかし重要な意味と言ってもあの使用前に受け皿に水を入れる作業と、使用後の汚れた水をシンクまで運ぶ作業がとても面倒ですよね!最初にも言いましたが、この面倒な作業のせいか、魚焼きグリルを使用しないという方が多くなっているのも現実です。そんなユーザーの声からガスコンロメーカー各社も便利なグリルを考え 現在主流の「水なしのグリル」を開発しました。

受け皿に水を入れなくても「発火予防」「煙抑制」「匂いの抑制」の効果

水をなしなので、受け皿に水をいれずに使用でき、水を入れる作業と水を捨てる作業が無くなり、とても便利になりますが、ただ便利ではなく「発火予防」「煙抑制」「匂いの抑制」をすべてクリアする必要があります。そこはガスコンロメーカーさんの技術力と企業努力でですべてクリアするという偉業を成し遂げました。

なぜ受け皿に水を入れなくても同じ効果がでるのでしょうか?

通常、魚焼きグリル「水あり」も「水なし」も上段(上火)と下段(下火)の2つのバーナーで構成されています。

そして水ありグリルは、下火バーナーが魚やお肉を焼くと同時にグリルの受け皿も高温にしてしまいます。そこに水があることで受け皿が下火バーナーの影響を最小限にすることで発火温度になるのを防いでいます。

水なしグリルでは、下火バーナーに「整流板」が付けることで、熱はグリルの受け皿より上部に流れ、受け皿には冷えた空気流れ高温になることを防いでいます。この「整流板」を取り付けたことで、水を入れたことと同じ効果を得ることができました。

整流板のおかげで、お手入れ性が向上

さらに整流板を取り付けたことで、まさかのお手入れ性も向上しました。理由は受け皿が整流板によって高温にならなくなったので、高温に弱い「フッ素コート」や「クリアコート」などの汚れがこびり付きにくい素材を受け皿に使用することができるようになりました。これにより水を無くして便利になったのに、さらにお手入れ性を向上させることができるようになりました。

水なしは美味しさにも関係している

発火予防をすることで、お手入れ性も向上なんてとてもうれしいですね~!素晴らしい!一石二鳥ですが、実はまだ嬉しい副作用があったのです。実は受け皿に水を入れている状態で魚やお肉を焼くと、どうしても水が熱され水蒸気がでてしまいます。この水蒸気によりせっかくカリカリに焼いた料理が湿気でジメジメしてしまいます。この水蒸気も水なしグリルでは水蒸気の元がありませんので、料理がこんがりカリカリ美味しく仕上がります。

「煙」も「ニオイ」もしっかりカット

「発火予防」は分かったけど「煙」と「ニオイ」はどうなの?もちろんしっかりと減っています。一例としてガス器具最大手のリンナイのコンロで紹介します。

リンナイが開発した「スモークオフ機能」があれば、煙が排気口を通る前に煙専用バーナーで煙とニオイを焼き切るというちょっと一般人には理解ができない煙をバーナーで焼き切って煙を抑制します。これにより焼き魚の匂ニオイも煙も大幅にカットできます。数字で表すと従来のリンナイ製品に比べ煙を81%カットできます。

もちろん煙がニオイを充満させていますので、ニオイも同時にカットできまうす。こちらもリンナイの「スモークオフ機能」で説明しますと。ニオイにいたっては99%カットします。従来比ですが99%ってほとんど無しに近いですね!

技術に関しては各社の企業秘密となりますが、ほぼ他社メーカーも同じように煙とニオイの抑制をしています。

以上が「水なしグリルの仕組み」の説明となります。今後、ガスコンロを購入する際は水なしグリルをオススメします!

ちなみに「水なしグリル」には 「水なし両面焼グリル」と「水なし片面焼きグリル」のメリットとデメリットをこちらで紹介しております。→ガスコンロの魚焼きグリルとは?